こんにちは。rarayaです。 フロントエンドエンジニアとして入社しましたが、今年、担当する業務が少し変わりました。
開発を続けながら、CRE(カスタマーリライアビリティエンジニア)としてお客様に近い立場で仕事をしたり、社内の基幹業務に関わったり、新卒研修を担当したり。一見すると関係のない仕事ばかりですが、この半年を振り返ると、一つの共通した気づきがありました。
それは、INGAGEのビジョンである「Make IT Easy」は、システムやSaaSを導入しただけでは実現しない、ということです。
「Make IT Easy」を、私は少し勘違いしていた
INGAGEはこれまで、Re:lationを中心に、お客様の問い合わせ対応をより良くするための価値を届けてきました。私もその開発や運用に関わる中で、「Make IT Easy」は、お客様の業務を楽にすることだと考えていました。
もちろん、その考えは今でも変わりません。便利な機能を作ること。お客様の課題を解決すること。それは私たちの大切な役割です。
でも今年、担当業務が変わったことで、それだけではないことに気づきました。
4年目になって初めて見えた景色
今年は、これまであまり関わることのなかった社内の業務に触れる機会が増えました。そこで初めて知ったのは、多くの業務が人の工夫や経験によって支えられているということでした。
複数人での確認。複数のツールをまたいだ作業。例外ケースへの対応。どれも必要だから続いてきた運用です。でも、その一つひとつを支えているのは、人でした。
正直に言うと、私は4年間、そのような仕事があることをほとんど知りませんでした。
「SaaSがある」ことと、「業務が楽である」ことは違う
その中でも、いま新卒メンバーとともに向き合っているのが、労務業務です。
勤怠管理のためのSaaSは導入されています。それでも、半休や時差出勤、残業申請などの入力に誤りがあれば、労務担当者が一件ずつ確認し、差し戻しを行います。
最初は「SaaSがあるのに、なぜこんなに確認が必要なんだろう」と思いました。でも実際には、制度や運用に細かなルールがあり、それを支える仕組みがまだ十分ではなかったのです。
人が悪いわけでも、SaaSが悪いわけでもありません。業務に合わせて仕組みを育てていく必要があるのだと、身をもって知りました。
小さな改善でも、誰かの毎日は変えられる
以前、私は労務向けのChrome拡張を作成したことがあります。今年の新卒研修では、新卒メンバーとともにその拡張を大幅にアップデートしました。入力内容を事前にチェックし、不備に気づけるような仕組みを追加したことで、人が確認する前に防げるミスが増えました。
決して大きなシステムを作ったわけではありません。でも、毎日繰り返される確認作業や差し戻しが少しでも減れば、その積み重ねは大きな改善になります。
この経験を通じて改めて感じたのは、改善とは新しいシステムを作ることだけではないということでした。今ある仕組みを少し良くすること。人が頑張っている部分を少し減らすこと。それも立派な改善です。
この考え方は、お客様にも同じことが言える
考えてみると、これは社内だけの話ではありません。お客様に届けるRe:lationも同じで、便利な機能があるだけでは業務は変わりません。その機能が現場に定着し、運用に組み込まれ、「前より楽になった」と感じてもらえて初めて価値になります。だからこそ、届けて終わりにせず、お客様の運用に伴走することが大事なのだと、いまは思います。
SaaSの価値は、導入した瞬間ではなく、使い続けてもらい、「業務が変わった」と実感していただけたときに生まれる。最近はそう考えるようになりました。
「Make IT Easy」の見え方が変わった
以前の私は、「Make IT Easy」はプロダクトを通してお客様へ届けるものだと思っていました。今は、その考えに少しだけ続きがあります。
お客様へ価値を届けるためには、その価値を生み出す私たち自身の仕事も、「Make IT Easy」である必要があります。
社内には、まだ人の頑張りで支えられている仕事があります。その仕事を理解し、少しでも楽にする方法を考える。そして、その経験をお客様への価値にもつなげていく。
担当業務が変わったことで、私の中の「Make IT Easy」は、プロダクトだけではなく、働き方や業務そのものにも広がりました。
コードを書くことは、いまも私の仕事の中心にあります。でも、エンジニアの仕事はそれだけではありません。人の仕事を理解し、その仕事を少しでも楽にする仕組みを考えること。それもまた、「Make IT Easy」を形にすることなのだと、この半年を通して学びました。
そしてこれは、私だけの話ではない気がしています。コードを書くことに加えて、人の仕事を理解し、仕組みで支える。そんな関わり方も、これからのエンジニアの働き方のひとつになっていくのかもしれません。