こんにちは。毎日10km走っても痩せなくなり、最近は遂に太り始めたymd2です。
概要
4月からCursorを業務で使い始めて、先週からClaude Codeの利用を開始しました。両方を併用してみて分かった、それぞれの特徴と効果的な使い分けについて書いてみます。
ざっくり結論としては、CursorとClaude Codeは/ideで連携もできるため、どちらか一方を選ぶよりも、適材適所で使い分けることで開発効率を最大化できると感じています。
Cursorでの4ヶ月間の体験
最初の感動と日常化
- VS Codeライクな操作感で導入しやすかった
- リアルタイムコード補完がとても快適!
- Chat機能による対話的な開発が新鮮
並列作業で見えてきた課題
ただ実際の業務では複数のタスクを並行して進めることが多いのですが、Cursorを使っていて気づいたのは以下の点です。 ちなみに普段は多くてリポジトリを3つほどまたいで同時並行で作業しています(例えば、SRE作業とプログラム開発、ドキュメント作成など)
- コンテキストの分散
- エディタ上でのAI会話履歴が複数タブ間で分散してしまう
- 作業切り替え時の混乱
- そもそもエディタ画面(Cursorのウィンドウ自体)がどの作業か忘れてしまう
Claude Code導入での気づき
ターミナル中心のワークフローの発見
先週からClaude Codeを使い始めて感じた最大の違いは、コンテキストの一元化でした。
コンテキストの一元化による効果
- 単一セッション内での継続性
- ターミナル上で全ての会話履歴が保持される
- 明示的なタスク管理
- 何をしているかが会話履歴として残る
難しくなっちゃいましたが、要するにSlackで他の人に依頼したときと同じですね、会話自体が一箇所にまとまっていて散らばっていない感じです。
Claude Codeのその他の特徴
メモリー機能との相性
個人的には、AIに対するお願いなど事前に準備はしたくない && 自分では編集したくない派です。そのため、Claude Codeのメモリー機能を使って作業しながら追記していくフローは私にはぴったりでした。 必要な情報を都度メモリーに蓄積していけるので、事前に完璧な設定を用意する必要がなく、作業を進めながら徐々にコンテキストを充実させていけます。
コンテキスト管理の比較
GUIエディタ(Cursor)のコンテキスト管理
- タブ切り替えによる文脈の断絶が発生する
- AI会話がエディタ画面に紐づいている感覚
- 複数のチャットセッションが分散してしまいがち
- 履歴が使いづらいのも…
- Window単位でのコンテキスト分断となるが、エディタ画面は大きすぎて複数だと管理が厳しい
- 右側のサイドバーにチャットが表示され、縦長レイアウトで見づらい
そもそも、Cursorは左側が作業のメイン・右側が作業の補佐(サブ)という画面構成なので、AI駆動の開発だと左右が逆に感じます。
ターミナル(Claude Code)のコンテキスト管理
- セッション単位でのコンテキストが保持される
- コンテキストが大きくなっても自動で /compact してくれるので、数日単位の作業もOK
- 過去セッション一覧から作業の復元もできるのもよい。セッションに名前がつけられたらいいな。
- 作業全体の流れが一つの会話として継続する
技術顧問の視点
ちょっと唐突ですが弊社では技術顧問である、まつもとゆきひろ(Matz)さんと月に一度オンラインミーティングでの勉強会を行っています。3人くらいの少人数で1時間まつもとさんとお話できる、めちゃくちゃ贅沢な時間!今月は私の参加会だったのですが、そのときに「最近Claude Code触り始めたんだけど、emacs使えるからいいよね」とおっしゃってました。たしかに emacs/vi とか使っている方には慣れ親しんだエディタをそのまま使いながらAI支援を受けられるというのは大きなメリットですよね。
まとめ
GUIエディタベースのAI支援は直感的で使いやすいのですが、並列作業時のコンテキスト管理に課題があります。ターミナルベースのClaude Codeは、コンテキストの一元化により、複数タスクを並行して進める現実的な業務フローにより適している可能性があります。
この1週間の体験で、ひとり作業の中でのフロー効率がバク上がりしました!
現在の使い分け
ということで、現在は以下のように使い分けています
Cursorを使う場面
- タブでの補完が欲しいとき
- AIに画像ファイルで状況を伝えたいとき
Claude Codeを使う場面
- 複数プロジェクトを並行して進めるとき
- 特にコーディング作業は完全にこちら
コンテキストスイッチを最小限にするなら、ターミナルにコンテキストを集約する方が効果的というのが、この1週間の比較で得た結論です。 ただし、両ツールは競合するものではなく、それぞれの強みを活かした使い分けが最も効率的だと感じています。